食材をはじめ、薬品や精密機器などは温度変化の影響を受けるものです。それが品質を左右することもあり、温度管理には十分な配慮が必要になります。特に低温帯やチルト帯は管理が難しいとされ、微妙な温度変化が製品にダメージを与える場合があります。食材であれば廃棄を余儀なくされるので、そうしたロスは企業や関連業者にとって大きなダメージになりかねません。
温度の管理は商品の品質を維持するだけでなく、企業の存続のカギを握ることになるわけです。食品業界には様々な業態があり、製造から流通、そして現場調理など多種多様です。食材を扱う上では、全ての過程において管理が必要になってきます。実際、食品等事業者にはHACCPの導入が義務化されており、その中の重要事項が温度の管理になっているわけです。
昨今、食品衛生法がおよそ15年ぶりに改正されました。その改正の柱となっているのが、HACCPの制度化です。これによって全ての食品等事業者は、その製造及び流通行程において記録業務が義務付けられました。その業務には作業状態に加えて、保管時の温度管理も含まれます。
それぞれのタイミングにおいて、食材がいかに温度管理されているか記録されるわけです。温度管理システム導入のメリットは、こうした温度管理の業務が自動化されていることです。作業員の負担となる記録業務も、専用端末が自動的に実施します。何より人手による目視は、入力ミスや記録ミスを招くものです。
一方、機械による自動システムによって、そうしたミスは一切発生しなくなるわけです。